「土」の世界で仕事をされている匠の感性を学びます

 リベラルアーツ講座 Vol.5 の案内です。

最近、NHKプロフェッショナル「仕事の流儀」でも、左官、庭師、料理人といった職人の世界がよく紹介されます。そのなかでよくスポットが当てられるのが、手やからだを使った仕事をされている方々の匠としての感性です。工業化社会が行き詰まりをみせるなかで、知識あるいは意識の世界を超えた広がりをもつ職人の世界に、ポスト工業化社会のヒントをつかもうということかもしれません。
そうしたことも念頭におきながら、次回は日田市から九州を代表する左官・原田進さんをゲストにお呼びします。原田さんは最近、左官という仕事の既存の枠を超えるかたたちで、「土」の魅力と可能性を探究され、「土の家」「泥のトイレ」といったユニークな提案をされています。
 *とてもいい感じの「土の家」「泥のトイレ」→ http://dorotsuchi.exblog.jp/

次回講座ではは原田さんのファシリテーションで、全員「土だんご」つくりをやってもらいます。実際に、土をこねることで、原初的な感覚を思い起こし、太古の生命記憶といたものにふれてもらえると思います。手と土との対話を通じて、右脳を刺激する「土」、環境と呼吸しあう「土」、手の思考に応えてくれる「土」を体感してもらいたいと考えます。もちろん、原田さんの「土」にかけるパッションについてのお話もたっぷりお聞きしたいと考えます。
じつは、昨年のリベラルアーツ講座で講師をしてもらった藤枝守さん(作曲家・九州大学芸術工学研究院教授)が、この14日から東京で「珪藻土礼賛〜植物プランクトンの生気から」という展覧会とワークショップを開催される予定です。藤枝さんは展覧会準備のため、11日は出席できないとのことですが、「土」がとりもつ縁で、藤枝さんと原田さんとのコラボレーションもいつか実現させたいと考えています。

 *珪藻土礼賛→ http://www.milestone-art.com/htm/2008keiso.html

どうぞ、ふるってご参加下さい。もちろん無料です。なお、講座修了後、原田さんを囲み、希望者で懇親会を開きます。


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リベラルアーツ講座 Vol.5
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日時:1/11(金) 17:30〜20:00
テーマ:土の世界・匠の技と感性
ゲスト:原田進氏/左官・原田左研(日田市)代表
進 行:第一部 レクチャー 第二部 対談(坂口光一×原田進)
会 場:九州大学西新プラザ大会議室(地下鉄「西新」より徒歩8分、樋井川沿い)
    TEL 831-8104
地図は→ http://www.kyushu-u.ac.jp/university/institution-use/nishijin/infomap.htm
お問合せ:642-7249(坂口・藤原まで)


【原田進さんのプロフィール】
1958年生まれ。祖父は木挽き、父は左官という職人一家に育つ。大分県日田林工高校では建築を学び、卒業後父のもとで左官修行。その後熊本の職業訓練短大左官科に進むも、「左官教室」を読み久住章氏の弟子になるため淡路へ。日田市に原田左研を設立。日本各地の久住親方の現場を手掛けるとともに、ドイツ・アーヘン工科大では7年間にわたり、サマーセミナーの講師も務めた。これまで建築家や雑誌編集者などと、「土」を活かした様々なプロジェクトに参画。現在、「泥の詩 土の夢」プロジェクトを興し、「土の家」や「泥のトイレ」のコンセプト開発と制作に注力している。