ストレス社会における「脳疲労」の問題を考えます

前にも案内しましたが(*)、「感性」を軸に、一人一人が多様性をもって生きるためのワザや構えを、領域や専門にしばられない生きた学問=リベラルアーツ(自由技芸)として探っていきたいということで、12月10日から「リベラルアーツ講座」を開いています。
残すところ、あと5回の講義を予定しています(*)。いずれの回も、素晴らしいゲストをお迎えし、お話を伺って参ります。とりあえず、次回の案内をお知らせいたします。
 (*)http://d2.hatena.ne.jp/rakukaidou/20071211

8日(火)の講義は、医師であり九州大学名誉教授である藤野武彦先生をゲストにお迎えします。藤野先生は、ストレスの多い現代人の生活環境とその結果生じる異常な健康状態を「脳疲労」という独自の概念で定義されるとともに、それを治療する原理を「BOOCS理論」として提唱されています。その基本は、生活にできる限り抑制を加えず(従って生活習慣も矯正しない)、心地よさを追求することで、脳疲労を解消し、健康を促進していくといものです。BOOCS理論は、鬱(うつ)や引きこもり、肥満の予防法・治療法として最近、いろんな方面から注目を集めています。
情報社会・管理社会のなかで、現代人が直面する多様なストレスとどう向きあっていくか ─ 。そこに、生命の営みを統合していく「感性」という“もうひとつの知”の役割があると考えます。「脳疲労」は、学生であれ社会人であれ子どもたちであれ、現代に生きる人間が共通してかかえている問題だと思います。時間と興味のある方は、お誘いあわせの上、ご参加下さい。事前の申込などは一切不要です。もちろん無料です。なお、講座修了後、藤野先生を囲み、希望者で懇親会を開きます。


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リベラルアーツ講座 Vol.4
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日時:1/8(火) 17:30〜20:00
テーマ:ストレス社会の“らくらく”健康科学
ゲスト:藤野武彦氏/医師・九州大学名誉教授
進 行:第一部 レクチャー 第二部 対談(坂口光一×藤野武彦)
会 場:九州大学西新プラザ大会議室(地下鉄「西新」より徒歩6分)
     TEL 831-8104
     地図は→ http://www.kyushu-u.ac.jp/university/institution-use/nishijin/infomap.htm
問合せ:642-7249(坂口・藤原まで)


【藤野武彦先生のプロフィール】
1964年に九州大学医学部卒業後、インターンを経て九州大学大学院医学部第一内科大学院に入学。1967年に同大学循環器研究室に配属以来、内科、特に心臓・血管系の病気(狭心症心筋梗塞・高血圧など)の研究に従事する。1978年より臨床医学と併行して、病人ではない「ふつうの人」の健康をいかに増進させるかという「健康科学」の研究に従事している。特に「運動」「食」「メンタル」の各分野の深い関連性と統合化に焦点を合わせ、BOOCS理論を創出。肥満や過食症治療に新機軸を開く。その後、同大学保健管理センター、次いで健康科学センター講師・助教授・教授を務め、2002年 九州大学名誉教授。現在、医療法人社団ブックス理事長、レオロジー機能食品研究所所長の他に、NPO子どものいのちを守る会副代表を務めている。近著に『我慢するのはおやめなさい―「脳疲労」時代の健康革命』(毎日新聞社
 *詳しくは→http://www.boocs.org  http://www.kdminc-mamorukai.com/