一泊二日イベントとなった観月の宴

昨日は、芥屋地域づくりの懇親会(バーベキュー・パーティ)が、観月会という趣向で開催された。18時スタート。我が家が会場となった(かんじんの月はというと、ほとんど見えず仕舞いであった)。
スタートに先立って、海岸清掃仲間の高山さんが食材やビールの買い出し、町役場の中村さんが自家用軽トラックでバーベキューセットや椅子の搬入をやっていただいた。バーベキューは男の仕切りでなくてはならない料理分野である。ふだん台所に立つことのない男どもが、この時ばかりはいそいそと動き回る。18時前には、火の準備もでき、テーブルには肉、魚、野菜(持ち込みや周囲からのいただきもの)、月見団子、そして焼酎がならび、なかなか壮観なパーティ会場ができあがった。軽トラの荷台も幅広テーブルに一変した。
そして集まったり、集まったり。総勢25名余りとなった。地域づくりのメンバーは会長の佐田さんをはじめ15名ちかくが参加。そして地域づくりメンバー以外にも、お向かい・ライズアップ芥屋の大重夫妻、一年の半分を芥屋で半分を北海道で創作活動を繰り広げる造形作家のヒロことタケナカヒロヒコ夫妻、ヒロの仕事仲間である鉄工士まっちゃん夫妻と、芥屋に住み、もしくは関係がありながらも地元との交流機会がなかなかなさそうな方々にもお声かけをし、来ていただいた。そして、海岸清掃に参加している学生のグループからも2名が参加してくれた。釜山市のシンクタンクから福岡市の外郭研究機関に客員として滞在している、古い友人である琴性根さんも日本の地域社会の一端にふれていただくいい機会でないかということで誘った。
それにしても皆よく飲んだ。最後は地面に座り込んでの宴となった。芥屋のこと、現代社会のこと、教育のこと、アートのこと、、、話はどんどん広がっていった。当方はというと、いつもの調子(笑)となった。
そして、11時すぎに一旦お開きにして、居間に会場を移して、ヒロ夫妻、まっちゃん夫妻、琴さん、学生、篠ちゃんらで車座となり、1時すぎまで延長戦を行った。そこでのリード役となったのは、造形作家のヒロと鉄工士のまっちゃんという妖しいアーティストコンビであった。話の中身はいつもどおり(笑)よく覚えていないけれど、相当にテンションが高くなったのは確かだ。
一夜明けて宴の後をみると、きれに後片付けがされていた。テーブルとして活躍した軽トラが、庭のど真ん中にでんと置かれているのがおかしかった。
我が家に泊まった琴さん、Y君・O君の学生2人とともに朝食をとった後は、琴さんを誘い、野辺でマンゴーやパッションフルーツ、そしてエゴマと、珍しい作物を育てておられる佐田さん宅を訪問した。昭和30年代にお父さんとともに開拓農民として入村されたというその地は、引津湾に南面する山の中腹にあり、まさに「絶景かな」である。庭先のデッキで、奥さんの心遣いでマンゴーとパッションフルーツをいただいた後、マンゴーハウスやエゴマ畑を案内していただいた。東国原知事ブームの一環で、にわかに話題となっているマンゴーは産地としてのまとまりが出てくれば、芥屋観光の目玉にもなるのではと思ったことだった。
エゴマ畑と佐田さん・琴さん、右奥が引津湾
「芥屋名物」の可能性をひめたマンゴー

夕方には、大重さんに請われヒロ宅に案内。昨夜の宴で、プロ競輪選手である大重さんに、家の自転車をちょっとみてくれという話になっていたそうだ。行くと、ヒロは納屋を改造したアトリエで“障子アート”作品を製作中であった。庭先でサーフボードを屋根に仕立てた改造スクーターや、博多山笠に新しいスタイル要素として提案しているという和傘を見せてもらいながら、しばし立ち話。そして、ミカ夫人手作りの辛いも&オレンジ羊羹をいただいて、自転車を押す大重さんともにとぼとぼ歩いて戻った。
宴の痕跡(笑)がカラダに残る一日であった。しかし、カラダを癒すべくごろんと横になると、家を吹き抜ける風があって、とても涼しく心地よかった。宴は秋の気配をあわせて引き込んでくれたようだ。

*造形作家タケナカヒロヒコの世界→ http://www.h3.dion.ne.jp/~aloha/