「子ども文化コミュニティ」の子どもたちと出会う

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午後、運営委員として関係している福祉作業所「工房まる」の総会に2時間近く参加。そして途中ではあったが工房まるを出て、大橋の九州大学ユーザーサイエンス機構(USI)サテライト・ルネットで開催の「遊びに学ぶまち ─ ドイツ・日本子ども参画交流会 in 福岡」へ。大学の同僚であり“万華鏡の伝道師”である園田高明さんの1年にわたる準備と奔走によって実現した、USI子どもプロジェクトとNPO子ども文化コミュニティの共催イベントである。かけつけると、ドイツから、遊びのまち「ミニ・ミュンヘン」プロジェクトの創始・運営にかかわってこられた6名の方々がゲストで参加され、子どもたちの「遊び」にかかわる日独プロジェクトの報告会が既に始まっていた。
ドイツの報告は一部しか聞くことができなかったが、日英語による充実した内容の講演会資料が用意されていたこともあって、おかげで「ミニ・ミュンヘン」の思想と活動内容は十分に理解できた(園田さんの徹夜作業の賜物だ)。資料によると、30年近い歴史をもつミニ・ミュンヘンは、遊びを感性と体験の両面からとらえ、「遊びと学びのエコロジー」「成長するための文化」を子どもたちの参画でつくっていくことに、基本理念をおいているとのこと。
しかし、何より感動したのは交流会の最後の、子ども文化コミュニティ(CCC)の活動に参加している子どもたち(小学生〜大学生)のケレンのない活動報告と、のびのびとした表情であった。子どもたちの表情豊かな全身での表現が、申し訳ないけど、大人たちの概念化され論理化されたプレゼンテーションを超える、圧倒的な説得力をもっていたのだ。例えば「放送局と子どもによるメディアリテラシー」という福岡・台北共同プログラムについてパネル報告をしてくれた中学生の女の子は、「こんな体験は、人生でもう二度とできないと思います」と、きっぱり言い切った。これにはマイッタ。
それとともに、40年におよぶ子ども文化コミュニティの活動は、けっしてミニ・ミュンヘンに負けていないとの確信をもった。代表理事である高宮由美子さんをはじめとするスタッフの皆さんの活動に、改めて敬意を表したい。CCCの活動の最大の“成果”は、交流会に参加してる子どもたちの表情や身振りにほかならない。
交流会の後は、子どもたちも参加して、子ども文化コミュニティのスタッフの皆さん(お母さんがた)の手づくり料理を楽しみながらの懇親会へ。この料理、そしてデザートのどれもが、筆舌につくしがたい美味しさ。スタッフと子どもたちをあわせ、CCCが醸し出している何ともいいフィーリングには、みんなで食を楽しむという行動スタイルがきっと影響しているに違いないと勝手に判断した。そして、CCCの何人かの方に、「次はぜひ“フード事業部”を立ち上げてください」とお願いした。そして、「できれば“バンケット部”も」という注文も添えて(笑)。

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