ジャムセッション@博多織未来予想図

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この1週間ほどは諸事が重なってしまい、久しぶりの書き込みである。「ほぼ毎日書き込み」が「気が向いたら書き込み」へ。「いい(良い)加減」をモットーとする生来の性分が出たまでのことだ(笑)。ブログは、記録のためのメディアというより、記憶の編集装置。記憶の織物は、ゆっくりと織るに超したことはない。
 「伝統」への気づき "博多織未来予想図" の初日イベント・博多織サマーフォーラムが無事終了した。博多織のハギレや風鈴、段ボールのアート照明作品、そして心地よいライティングとBGMで演出・装飾された円形ホールでの90分。講演会やシンポジウムはいろんなところでやってきたが、こんな素敵な空間でのセッションは初めてのことだ。おかげで、始まるずっと前からしっかりと“スイッチ”が入ってしまい、とってもハイな気分で本番突入。
夕涼み横丁談義という設定で、美術家の佐々恭子さん(今回の舞台美術担当でもある)、博多織デベロップメントカレッジ第一期生の宮川アリナさん、 DICE PROJECTの橋爪大輔さん、(株)岡野・千年工房の岡野博一さんとともに、「伝統」「博多織」「博多」・・・といったテーマにそって、話を穂をそれぞれのアドリブでつないでいった。あっという間の90分であった。
「着物を着ればオンナがバレる!」という持論そのままの、まるで天女か巫女のような出で立ちで、場に不思議なオーラを引き込んでいただいた佐々さん。「博多織の魅力を世界に発信していくという妄想を現実化してみせます!」と宣言してしまった、これからの博多織を担うニュー・ジェネレーション・宮川さん。妖しいTシャツをまとい、「まちの再生と博多織の伝統活性化は本質的に同じ課題」と異なる領域での取組みの必要を重ねて訴えたプロデューサー・橋爪さん。そして、「呉服の枠に縛られない、和服におけるクリエイティブな展開で、博多の新しい伝説を生み出そう」といったシャープな檄を飛ばしまくった、博多織業界の若き風雲児・岡野さん。
いずれも、一言二言どころか三言は最低という楽しい綿々、事前打合せほとんどなしにもかかわらず、ぴしっ・ぱしっとキレのいい発言炸裂で、ジャムセッションさながらでじつに愉快だった。
残念なことに、このあたりの雰囲気は、場を共有してもらわないとお伝えするのが難しい。ひと、テーマ、場の雰囲気、オーディエンスとの距離感といったものの、得も言われぬバランス ─ 。一回限りの素敵な場を共有していただいた皆さんに感謝したい。Many Thanks!