地球交響曲 第六番 完成披露試写会へ

ジェームズ・ラブロックの提唱した「ガイア仮説」をうけて撮り続けられている、ドキュメンタリー映画地球交響曲ガイアシンフォニー)』第六番の完成試写会に出かけた。14時開演であったが、当日券のための整理券が12:30より配られるというので会場のイムズホールに向かった。開演前に、整理券をもって並ぶ人は、30人を超していた。第六番の完成をいかに多くの人びとが待ち望んでいたか、その期待の大きさにまずは驚いた。さらにうれしいことには、僕のつとめる大学の院生2二人もその列のなかにあって、向こうから声をかけてくれたことだ。二人とも機械工学の専攻である。
「全ての存在は響き合っている」。今回完成した第六番のテーマである。上映にあたり、龍村仁監督は冒頭で、会場で配布されたチラシにも記された以下の内容と関連する挨拶をされた。


最近のめざましい科学技術の進歩によって、この宇宙の全ての存在、すなわち銀河系、太陽系、地球、海、山、川、森、岩、動物、植物、バクテリアから原子のひとつひとつまでもが、それぞれに独自の“音楽”(vibration)を奏でていることが分かってきました。「人間が音楽をつくる以前に、“音楽”がこの宇宙をつくり、生命を生み出し、人間をつくった」という宇宙物理学者もいます。


僕の印象だと、確かにこれまでの地球交響曲は「ことばと映像」が主役であった。しかし、今回の作品は、「音」、あるいは自分以外の存在が奏でる「音なき音」を聴くというのがテーマである。監督曰く、これまでの作品と異なり、「虚空の音」を、映画として、しかもドキュメンタリーの手法で描くということで、いままでにない難しさがあったとのこと。事前のシナリオや成算がまったくないままに、いろんな偶然が重なりながら、手探りで制作が進められていったそうである。

内容はというと、来年4月春の公開の際に観て、聴いてもらうしかない。今までの作品のなかで、もっとも感動的な仕上がりになっていると思う。監督の挨拶文にある、「音を観て、光を聴く」旅を堪能させてくれる世界が、まちがいなくそこにはある。

試写会の終えて、地球交響曲の一連の作品を一人でも多くの学生に観て欲しいと、改めて思った。じつは、僕がファシリテーターという役回りで、12月11日よりスタートさせるリベラルアーツ科目「感性・こころ・倫理」のオープニングは、「地球交響曲ガイアシンフォニー>四番を観る」である。学生たちが、地球交響曲にどんな反応を寄せてくれるか、今から楽しみだ。

地球交響曲 第六番→ http://www.gaiasymphony.com/co_guide6.html