台風去って「山」走る

博多祇園山笠のフィナーレを飾る「追い山」。現地でみたかったが、今日は7時から地元での出方があることもあって断念。RKB毎日(3:30〜)、KBC朝日(4:00〜)、NHK(4:14〜)のチャンネルを切り換えながら、未明からのテレビ中継に見入った。NHKでは承天寺の件でご一緒している山笠振興会の瀧田副会長が解説をされていた。
7つの流れの「かき山」が櫛田神社をスタートし(「櫛田入り」)、博多の街の中心部5キロの距離を、駆け抜けていく。途中、櫛田神社東長寺承天寺の前の「清道旗」の回りを総重量1トンという重い「山」が廻る。承天寺の至雲住職に山笠が表敬する様をみたっかたが、中継では残念ながらその様子をみることはできなかった。
しかし、テレビということもあって、現地に行くと1ヶ所しか見ることができないのが、全体の流れや雰囲気がよくわかって面白かった。じつは、早起きして全中継を見たのは初めてのことだ。台風が過ぎ去った後、雨が降り寒いなかの、男どもの勇壮はカッコよかった。「山笠があるけん博多たい」という”山のぼせ”の気持ちが、テレビ画面を通じてわかるような気がした。また、スタート直前まで幼子が父親に抱かれている様や、小学生たちが大人と一緒に走っている姿を見ると、大人も子ども「博多んもんは、山笠で育つ」という山笠関係者の説にうなずかざるをえない。今日、祭パワーは確かに地域の教育力とイコールと言ってよさそうだ。
山を舁(か)くような歳ではないので、ともに走るのはもう無理だけれど(笑)、来年は是非とも承天寺前に陣取って、しっかりとその醍醐味を現場の臨場感とともに味わいたいと思う。

 *山笠よもやま話→ http://www.nakasu.org/yama_topics.html#b