承天寺

落ち葉をひろいつつ

今年の「芥屋らくかい堂」、振り返ってみると、最大の「事件」はやはりマンション計画騒動である。「承天寺の怒り」の第1回目(4月26日)の書き込みに、<「事件」は突然もたらされ、日々の連続した世界に裂け目を入れる。今回立ち会うこととなった事件は、…

承天寺の怒り(18)資料編その2─ 関係者への「ご挨拶」

年の瀬押し詰まるなか、承天寺隣接地・東宝マンション建設計画問題の経過報告と御礼ということで、会社・市との協議をすすめてきた地元世話人会の名前で次の「ご挨拶」が地元関係各位に配布された。「計画凍結・白紙撤回」が最も相応しい対応であることと、…

承天寺の怒り(17)資料編 ─ 一応の区切りとして

この連載「承天寺の怒り」も回を重ねること17回。われながらよく書いてきたと思う。しかし、ここでしばらくは小休止と願いたい(もちろん、会社側の出方によっては再登板ありだ)。小休止にあたり、資料を2点掲載しておこう。最初は、11月12日の第4回意見交…

承天寺の怒り(16)一旦お開きにて候

久しぶりに承天寺へ。同僚・加藤君も初めて参禅した也。それに加え、いつものメンバーもほぼ全員そろい、全10名の「気」が満ちあふれる坐禅会となった。お茶会の後、上方の案内で、洗心庭の紅葉を鑑賞した。座敷「提無室」からガラス戸越しにみる紅葉の美し…

博多織にさわやかな新風

承天寺において9日〜11日の日程で開催されている105回博多織求評会に出かけた。毎年この時期、博多織工業組合の主催で行われる、博多織新作の発表会である。着物の愛好家はもちろんのこと、業界関係者、デパートのバイヤーなどが訪れ、一般参加者も展示場と…

承天寺の怒り(15)マンション騒動 終結せり!

友人で建築家の水野宏さんから「事業採算の見通しがつかなくなったのでマンション建設計画を中止するとの連絡が、東宝住宅から福岡市にあったそうです」と電話があった。「やったぁ!」 ただちに、神保至雲住職にお祝いの電話。電波の向こう側に上方の嬉しそ…

茂木健一郎・食卓の生教育・灯明献上道中

きょうは終日、着物で過ごした。しかし、着物で過ごしたといっても、かんじんの着付けはまだ一人ではできない、情けないことにカミさんに任せるがままである。義理の母の着物2着を息子用に仕立て直したものをきて、まずは九州大学仏教青年会主催の「慈のここ…

朝夕で表情を変える禅寺の妙

恐らく一年中で一番気持ちのいい季節だ。きょうは承天寺に参禅するため、5時50分に家を出て、透き通るような空気を感じ取りながら、クルマを東方向に走らせていった。すると真正面に朝日を仰ぐかたちとなって、思わず手を合わせて合掌したくなった(笑)。こ…

天寺の怒り(14)「聖と俗」をわきまえる礼儀作法が町には必要

(このところ、従姉妹の突然の死があったり、仕事の山が重なったりで、ブログに向かう気力がなくなっていた。けれども、なんとか平常ペースに戻りつつあるので、記録としてしっかり残しておきたい出来事を振り返りとして書き留めておこう) この日の18:30よ…

承天寺の怒り(13)世俗の法を超える見識があれば

承天寺、その後である。さる6月27日に、東宝住宅福岡支店から「現計画にこだわることなく、地域に貢献する形で計画を見直す」と市都市景観室に話があった。しかし、山笠シーズンとなったこともあって、本格協議は山笠が終わってということで、しばし小休止状…

きょうの座禅はつらかった

承天寺に向かうため、朝の5:45にクルマで家を出た。1ヶ月半ぶりの参禅である。昼の酷暑とはまるで別世界で、朝の空気は爽快である。サンルーフを含め窓をフルオープンして、風をいっぱい受けながら、しばらくライジングサン・ドライブを楽しんだ。右手にひろ…

台風去って「山」走る

博多祇園山笠のフィナーレを飾る「追い山」。現地でみたかったが、今日は7時から地元での出方があることもあって断念。RKB毎日(3:30〜)、KBC朝日(4:00〜)、NHK(4:14〜)のチャンネルを切り換えながら、未明からのテレビ中継に見入った。NHKでは承天寺の…

笹に願いを

七夕の飾り竹が承天寺の門に立てられたというので、短冊を一冊したためんと、早朝の承天寺へ。 着くと、10名ほどの参禅者がお茶を楽しまれている最中であった。至雲住職は久留米・梅林寺に出かけられるとのことで、簡単なご挨拶を交わしただけであった。お茶…

承天寺の怒り(11)洗心庭に臨む座談会の妙

東宝住宅より、「現計画にこだわることなく、地域に貢献する形で計画を見直す」と計画を見直す方針が福岡市に伝えられた、まさにその日、西日本新聞企画の座談会「博多部で「語ろう隊」徹底討論」が開かれた。座談会メンバーは、この間、「承天寺とマンショ…

承天寺の怒り(12)「地域に貢献する形」に向け計画見直しへ

*承天寺の庭は庭師・北山安夫さんの作品承天寺の件、その後どうなってるの? とご心配の向きもありそうだ。「夏休みの絵日記」風ブログで、ちょっと振り返ってみよう(笑)。 じつは、高層マンション建設計画の事業主体である東宝住宅は、27日、福岡市に対…

承天寺の怒り(10)進藤一馬“花守り市長”のように

一昨日の集まりでの、「行政はオリンピック誘致という歴史的大事業はできるというのに、承天寺周辺の景観問題ごときがなぜ解決できないのか」という長谷川法世さんの発言に触発されて、福岡市における過去の二つの「よか話」というか「粋な決断」を思い出し…

承天寺の怒り(9)“ものわかりのよさ"の危険性

昨日、今回のマンション建設が提起している問題を幅広く検討しようということで、地元自治会、公民館、山笠振興会、まちづくり組織、工業組合(博多織・麺類)の代表等が御供所公民館に集まり協議した。関係者が集う検討会にこぎつけたのは、寺町ネット協議…

「承天寺の怒り(8)」裏に建築基準法改正があった

神保至雲住職との電話で、マンションの設計会社として先日の説明会で説明をしていたO社が建築確認申請行為における「設計者」の立場を降りたようだということを聞いた。6月20日に施行が迫っている改正建築基準法の施工前に確認申請を提出することが間に合わ…

「承天寺の怒り(7)」壮観なり「夏祈祷」

夏が近づくとともに福岡ではこれから「博多祇園山笠」(7月1−15日)に向けた関連行事が様々に進行していく。その皮切りが山笠の安全と成功を祈願する「夏祈祷(なつきとう)」である。と書いたが、エラそうなことは言えない。じつは上方より2日に夏祈祷…

承天寺の怒り(6)吉田宏市長「思いは一緒」

昨日、福岡市長に陳情書を手渡すということで、20名余の関係者で福岡市役所へ。陳情書は下記17団体の連名である。博多区選出の井上貴博 ・新宮松比古の両県議も同行された。 博多祇園山笠振興会、NPO法人博多の歴史と文化の寺社町ネット、御供所公民館、御供…

承天寺の怒り(5)建築学生参禅にしばしの和み

朝から夏を思わせるような日差しと温かい空気を感じながら承天寺へ。すると、門の前に学生たちが集まり、明るい健康な雰囲気をあたりに発散させていた。聞くと、九州大学で建築を学ぶ学生たちで、よく知るI先生のゼミ生であるという。初めて承天寺を訪れ、…

承天寺の怒り(4)音二郎も泣いている

19日付けの西日本新聞夕刊に「承天寺とマンション計画」の記事が載った。「承天寺隣接地ならば、マンションの高さは20メートルが目安。それを超す新築の届け出があれば、強く指導する」と説明するという都市景観室のコメントがポイントだ。是非とも、強力な…

承天寺の怒り(3)

(建設予定地と川上音二郎の墓)木曜早朝坐禅会に3週続けての参禅である。きょうは5人と少人数であったが、Mさんという若い仲間が加わった。現在、休職し療養中だそうで、うつ病に向き合っておられるとのこと。メンタルな問題をかかえる人たちが、それを乗…

承天寺の怒り(2)

参禅の後、マンション建設問題について情報交換と対応協議。睡眠時間を削りながら策を練り、昼間は関係各団体への説明と賛同取り付けに走っておられるという上方(住職)の話をききながら、改めて福岡市(博多)の歴史における承天寺の役割の大きさに思いを…

承天寺の怒り(1)

あたりまえだが、「事件」は突然もたらされ、日々の連続した世界に裂け目を入れる。今回立ち会うこととなった事件は、おそらくこれからいろんな問題をあぶり出し、様々な人間模様を浮かび上がられていくことになると思う。舞台は、博多の歴史のかなめともい…

承天寺 開山堂の掃除

今年は、姪の心の病が機縁で、読書ならびに参禅のかたちで、禅の世界に接することとなった。11月以降は周1回のペースで、博多は承天寺において坐禅を組むこととなった。僕にとって、2006年のもっとも重要な出来事の一つである。承天寺との縁は、既に授業の一…

再び承天寺

小雨のなか、6:30よりの坐禅会へ。日曜ということもあってか、前回の倍くらい、15〜16名の参加者があった。若い人が多いので尋ねると、川端流で山笠をかつぐ人たちであるという。山笠ともゆかりのある承天寺ならではである。能の太鼓方として活躍されている…

承天寺に初参禅

きょうは朝5:45に家を出て、博多織求評会の会場となった博多駅そばの承天寺に向かい、初めて参禅した。いくつかの思いがあって以前から一度訪ねてみたいと思いつつも、タイミングを見出せないでいた。承天寺は764年前に聖一国師が開いた古刹で、「勅賜禅寺承…