ヒト考

レンタルの生を生きる

それは、「生きとし生けるものが幸せでありますように」と唱える瞑想から始まった。スマナサーラ長老による福岡講演である。長老の講演を聞くのは、昨年4月に続いて3回目。今回のタイトルは「不況なんか吹っ飛ばせ! 〜不況であっても元気になる心の学びと実…

牛のごとく、ノッソリ行きましょうや

新年あけましておめでとうございます。「芥屋ずぼら堂」です。ひさしぶりの、思い出したようなアップをさせるのが、元旦の圧力(笑)でしょうね。5時からカキとクリとともに本年最初の散歩を行い、さきほど戻ってきたことでした。民宿「天神堀」の前を通る…

唐津湾に遊ぶ

行楽・イベントシーズン到来。きょうは、芥屋地区の運動会を残念至極であったが欠場し、「第1回唐の津ハーバーフェスタ」に出かけた。このフェスタは、今年度の「地方の元気再生事業」の支援を受けて行われているものである。事業の構想策定にいくらか参画し…

玖珠で久留島武彦との出会いなおし

童話祭 三島会場 昨年に引き続き、大分県玖珠町での「日本童話祭」に朝から出かけた。継続は力なりで回を重ねてきた童話祭も来年はいよいよ60回の節目を迎え、あわせて日本童話祭の父ともいうべき久留島武彦氏の没後50年の年でもあるそうだ。 童話祭の「飾ら…

宗教を超えようとする初期仏教の魅力

昨日、スマナサーラ長老の九州での初の講演会「お釈迦様の教え〜惑わされない生き方〜」があった。姪・明日香の誘いである。姪はこの4月から福岡で暮らして始め、精神的な独立生活に向け、現在、態勢を整えつつある。このブログでも何度か書いたが、その姪の…

MAYA MAXX

ART&TALK LIVE 「芸術家と表現と子どもたち− 天空の宮沢賢治さんへ −」でMAYA MAX というアーティストにはじめて出会った。金髪にサングラス、ジーンズの上下という、パンクな出で立ちである。最後まで直接声をかけることはなかったが、彼女のスピーディで思…

プロの教師・山本俊輔先生にお会いする

太宰府に出かけ、山本俊輔先生とお会いした。1年近く前に、「“プロの6年”をめざす小学生たちに教えられる」ということで紹介した、阿志岐小学校6年2組(当時)の担任の先生である。僕にとって、6年2組との出会いは、子どもや人間の学びについて考え直すきっ…

見えないものをつかめ ─ イチロー賛

昨夜のことだ。たまたまひねったチャンネルの画面にイチローがいた。NHKプロフェッショナル「仕事の流儀」が始まっていたのだ。そして気がつけば、1時間あまり、食い入るように映像を追い、必死にイチローの言葉を追いかけていた。 イチローにとって初の長期…

清水眞砂子さんの「無言」へのこだわり

味わいながら聴く深い語りには、そうめったに出会えない。でもいったん出会うと、人はしばらくその余韻に酔いしれることができる。先日(10月29日)の子ども学連続講座での清水眞砂子さんの講演は、さまにそんな語りであった。 児童文学者として『子どもの本…

サグラダ・ファミリアの外尾悦郎さんに出会う

サグラダ・ファミリア大聖堂(バルセロナ)の主任彫刻家として活躍されている外尾悦郎さんを、九州大学(ユーザーサイエンス機構)の客員教授としてお迎えすることとなり、14・15・16日の3日間おつきあいさせていただいた。ウェルカムパーティ、大学内での意…

茂木健一郎・食卓の生教育・灯明献上道中

きょうは終日、着物で過ごした。しかし、着物で過ごしたといっても、かんじんの着付けはまだ一人ではできない、情けないことにカミさんに任せるがままである。義理の母の着物2着を息子用に仕立て直したものをきて、まずは九州大学仏教青年会主催の「慈のここ…

映画『三池』はまるで絵巻物のようだった

古賀徹さん・山内泰さんが中心となってやっている九州大学芸術工学部「アート・オープン・カフェ」に参加、ドキュメンタリー映画『三池 ─ 終わらない炭鉱(やま)の物語』を観た。以前から観たいと思いながら、機会を逸していた映画だ。 *アート・オープン…

和歌と出会い直す

昨日から今日にかけ、泊まりがけで佐賀県の古湯温泉に出かけた。地元大手企業の経営者の合宿勉強会に講師としてよばれたのだ。参加者はいずれも次期社長になってもおかしくない方々である。全員が僕とほぼ同世代もしくはちょっと上ということもあって、10人…

“鬼太郎”に見る悲しみとものづくり

NHKスペシャルドラマ「鬼太郎が見た玉砕〜水木しげるの戦争〜」を観た。2〜3日前の日経プラスワンに、主役の香川照之とともに番組紹介されていたものだ。ラバウル戦線で不条理な玉砕命令をうけた部隊のなかで唯一生き残ってしまった水木しげるの実話に基づく…

意外なところからのコメントに「!」

ブログの書き続けているうちに、読んでいただけるかたは確実に増えているように思う。けれども、コメントを返していだだくことはそう滅多にない。逆の立場(互いに顔見知った相手ならともかく、ほとんど面識もない相手にそう簡単にレスポンスすることはない…

『千利休 本覺坊遺文』を観る

『存在の耐えられない軽さ』と一緒に借りていた『千利休 本覺坊遺文』を観た。1989年の千利休四百年遠忌特別作品だ。なぜ千利休かというと、2週間ほど前、茶道裏千家家元の千宗室氏と茂木健一郎氏、白洲信哉氏(次郎と正子の孫、小林秀雄の孫でもある)の3人…

『存在の耐えられない軽さ』を観る

昨日、気になっていた『存在の耐えられない軽さ』をビデオショップで借りて観た。フィリップ・カウフマン監督による1987年のアメリカ映画だ。ほぼ20年ぶりである。案の定、ストーリはほとんど覚えていなかったが、観た時のズシンとした記憶だけはしっかり蘇…

故郷を話題にしばし語らう

大牟田から来客があり、久しぶりに故郷の話題に接することができた。というか昔のことやこれからの地域づくりについて大いに語りあった。いらしたのは、保健福祉行政に長く粉骨砕身されてきた大戸誠興さんと若き政策企画マンである近藤直史さん。市で現在検…

哲学の巫女が残した言葉

この1ヶ月ずっと、二人の女性の生き方が気になっていた。圧倒的な感受性と凛とした強さをもつお二人である。一人は、既にご登場いただいた宮城まり子さん。もうお一人は、この2月23日に46歳という若さで腎臓癌で亡くなられた池田晶子さん。 池田晶子さんは、…

「うれしいわ」を社会に

毎朝たのしみにしていた宮城まり子さん(ねむの木学園 園長)の日経「私の履歴書」がきょうで終了した。きのうの最後が、「さあいよいよ明日、『私の履歴書』の最後の日です。」とあったので、きょうはどんな話で終わるか待ち遠しかった。 「うれしいわ」を…

「落第人生」を語られる先生の魅力

大学の同窓生が集まり、恩師の「新たな出発を祝う会」を行った。そのI先生とはこの1月に開かれた九州同窓会で実に27年ぶりにお会いし、その変わらぬ雰囲気や元気なご様子に感嘆したのだった。そして、同窓会の二次会で、T大をやめられた後、K大を経て、地…

根っこはつながっている!

旧知の玉井輝大(てるひろ)さんから、「みずからつくる環境を構想する会」のフォーラムを開くという案内をいただき、玉井さんの母校である修猷館高校の同窓会館に出かけた。ありていに言うと、早良区市議会議員選への出陣式である。 フォーラムは、玉井さん…

生命哲学者・茂木健一郎

茂木さんの講義を、100名余の人びととともに聴いた。きょうの茂木さんのパフォーマンスは、いつものような脳科学者ではなく、完全に生命哲学者としてのモードであった。生命の本質は、つねに激しく、豊饒で、ほとばしりに満ちている。「知」もまた、こうした…

東京そして名古屋へ

火曜日、経済政策にかかわる某省の委員会に出席するため、朝10時の便で東京へ。この会議、何のために、どんな出口を念頭において招集されたかわからないもどかしさが最初からあったが、今日もそのもやもやは溶けずじまい。ワタクシ同様、フラストレーション…

実践のなかで磨かれた言葉

あじびホールで開かれた「アクセスアーツフォーラム福岡」に出かけた。このフォーラムは、旧知である(財)たんぽぽの家の播磨靖夫さんがコーディネートされ、全国4箇所で開催されるものだ(その皮切りが福岡)。「障害のある人の芸術文化活動を通した社会参加…

自分の感覚を大事にすることから始まる

, 一週間前のできごとの日記だ(笑)。ついつい書きそびれてしまったけれど、どうしても書かずにはいられない気分なので、ノートを開いて書き留めておこう 。 3日(土)・4日(日)と、リビングワールド(Living World Inc.)というデザインオフィスを主宰…

“プロの6年”をめざす小学生たちに教えられる

,,, 大学のリベラルアーツ講座「感性・こころ・倫理」でレクチャーをしていただいた丸野俊一先生が、「子ども主体の話し合い・学び合いを中心とした授業づくり」の公開授業ならびに公開研修会を開かれるというので、朝から筑紫野市の阿志岐小学校に出かけた…

「グーグル革命」の衝撃をどう考えるか

久しぶりにNHKスペシャルを見た。「”グーグル革命”の衝撃〜あなたの人生を”検索”が変える」である。「Web2.0」と呼ばれるインターネット世界の新展開において、いまどんなことが生起しているかを、Webビジネスの怪物となったグーグル(Google)を追いかける…

本格キムチ教室

,,本場韓国の先生を招いて「キムチ教室」が開かれるというので「面白そうじゃないの、わしも行く」と、カミさんのおまけで参加した。主催は、以前「地域の異能」ということで紹介した柴田重人さんの柴田園芸である。場所は、柴田園芸・芥屋フラワーセンター…

宇井純を偲ぶ会

,昨日は、去る11月11日に亡くなった宇井純さんとゆかりのあった人間が集まり、偲ぶ会を行うというので、10時すぎに家を出て大牟田へ向かった。大牟田は、生まれ、そして18歳まで過ごした故郷である。平均すると毎年1回ずつくらいは訪れているけれど、今回は…