大学考

感性価値を考える講座を開講しています

経済産業省との連携講座ということで、現在、次のような講座を開講中です(もっと早くにアップしておくべきでした。喝 !)。狙いは次の口上のとおりですが、その他にも、(1)美術館をメインの会場と位置づけ、「感性」を議論していく「場」としてのこだわり…

KANSEIカフェ

1月から、「感性」に取り組む、全国8大学のフットワークのいい先生方に呼びかけ、「KANSEIカフェ」という第三の場所(サード・プレイス)の開設に向けた準備を行っている。「感性」を軸に、21世紀の生き方を探求しあう、オープンでアクティブな場を、「…

過激で素敵なアーティスト・八谷和彦

九州大学芸術工学部の公開講座「アート・オープン・カフェ」で、メディアアーティスト・八谷和彦さんの話を聞いた。タイトルは「遊ぶ機械」。会場はイムズ。八谷さんは九州芸術工科大学の卒業生で41歳、メールソフト「ポストペット(Post Pet)」の開発者とし…

ひさびさの湯布院合宿

日・月と、NYゼミ合宿で湯布院に出かけた。NYゼミというのは、現在、北九州市立大学の学長をされている矢田俊文先生が主催されるかたちで、年2回行われている研究合宿である。参加メンバーは矢田ゼミの卒業生をはじめ、地域政策や産業分析に関心をもつ人間(…

何が起こるかわからない実践型授業の面白さ

実践プログラム「KIZUKI」の番外・総括討論会を、授業と同パターンの19:00からということで行った(終わったのは何と22:30)。プロジェクトの「振り返り」を行い、経験で得たものをきちんと整理しておこうというよびかけに、ほぼ全員が応じてくれた(残念な…

大成功! 学生による「博多駅未来デザイン」プロジェクト

ユーザーの視点にたって、生活やまちでの気づき、課題抽出、コンセプト企画、課題解決提案という一連プロセスを実際にやってみようという実践型の大学院共通教育科目「KIZUKI」の成果発表会を行った。場所は、JR九州の本社ビルにある603会議室。大学の教室…

ロースクールでの講義とポカ

20日(水)のことである。福岡大学の法科大学院(ロースクール)における「地域と法律家」というシリーズ講義の一コマで話をした。お相手はロースクール2期生の35人。シリーズを企画されている旧知の森淳二朗先生から「学生たちがふだん接することのない新し…

ニックネームで呼び合う面白さ

ユーザーの視点にたった、生活やまちでの「気づき」、課題抽出、コンセプト企画、課題解決提案という一連プロセスを実際にやってみようという実践型の大学院共通教育プログラム(その名称は「KIZUKI」と至ってあやしいのがミソだ ─笑)がスタートした。専門…

「落第人生」を語られる先生の魅力

大学の同窓生が集まり、恩師の「新たな出発を祝う会」を行った。そのI先生とはこの1月に開かれた九州同窓会で実に27年ぶりにお会いし、その変わらぬ雰囲気や元気なご様子に感嘆したのだった。そして、同窓会の二次会で、T大をやめられた後、K大を経て、地…

農と芸の出会い

リベラルアーツ講座で「つながりを聴く 場所を聴く」というテーマでレクチャーをしていただいだ藤枝守さん(作曲家/芸術工学研究院 教授)から、「植物文様」デュオ・コンサートを開きますとの案内をいただき、仕事をすませ糟屋町のサンレイクかすやに向か…

アウトサイダー・プロフェッサー

「一杯やりましょう」という産学連携センターの安達明久さんのお誘いで、いつもの田村馨さん、それから大学評価情報室の加留部貴行ともに「兼平鮮魚店」で談論風発した。この4人、いずれも大学に席をおいているというものの、アカデミシャンとして生きてきた…

生命哲学者・茂木健一郎

茂木さんの講義を、100名余の人びととともに聴いた。きょうの茂木さんのパフォーマンスは、いつものような脳科学者ではなく、完全に生命哲学者としてのモードであった。生命の本質は、つねに激しく、豊饒で、ほとばしりに満ちている。「知」もまた、こうした…

茂木健一郎さんのレクチャー(ご案内)

昨年12月から開講してきたリベラルアーツ講座「感性・こころ・倫理」の最終講義を、脳科学者・茂木健一郎さんを講師としてお迎えし、以下のように行う。九州大学の大学院生向けの正規の講義ですが、茂木さんの話をぜひ聞いてみたいという方は、遠慮なくご参…

東京そして名古屋へ

火曜日、経済政策にかかわる某省の委員会に出席するため、朝10時の便で東京へ。この会議、何のために、どんな出口を念頭において招集されたかわからないもどかしさが最初からあったが、今日もそのもやもやは溶けずじまい。ワタクシ同様、フラストレーション…

自分の感覚を大事にすることから始まる

, 一週間前のできごとの日記だ(笑)。ついつい書きそびれてしまったけれど、どうしても書かずにはいられない気分なので、ノートを開いて書き留めておこう 。 3日(土)・4日(日)と、リビングワールド(Living World Inc.)というデザインオフィスを主宰…

“プロの6年”をめざす小学生たちに教えられる

,,, 大学のリベラルアーツ講座「感性・こころ・倫理」でレクチャーをしていただいた丸野俊一先生が、「子ども主体の話し合い・学び合いを中心とした授業づくり」の公開授業ならびに公開研修会を開かれるというので、朝から筑紫野市の阿志岐小学校に出かけた…

学生の力を知る

,,,,, 大学院向けの全学共通科目として実施した実践プログラム「KIZUKI ─創造への扉を開くために 」が、最終成果報告会で幕を閉じた。 プログラムに参加した8名は、いずれもマーケティングや市場調査とは無縁の分野で学ぶ学生たちであるが、その彼らに教室と…

講義空間が演劇的であるべきことを忘れていた

,, 福大・田村さんが、講義の中であるハプニングを仕掛け、やらかすというので、講義科目名もよく知らないまま出かけた。教室には400人以上の学生が、びっしりとお行儀よく座っている。最後の講義ということもあって、大盛況となったとのこと。教室奥前列に…

響きあうことば

,,ひさびさの投稿である。というのも、年末でただでさえ気ぜわしいのに、リベラルアーツ講座「感性・こころ・倫理」、実践プログラム「KIZUKI ─創造への扉を開くために 」という2つの講座をほぼ同時期に並行して開催中だからだ。 リベラルアーツ講座のほうは…

新しい講義のスタート

, (承天寺 7日早朝)師走よろしく、この年末に2つの講義をスタートさせる。リベラルアーツ講座「感性・こころ・倫理」、実践プログラム「KIZUKI-創造への扉を開くために-」の2つである。いずれもユーザーサイエンス機構で育んできた問題意識をベースに、同…

若者のパワーと情熱が地域に響く

, “科学を通じた「九州大学」と「糸島地域」の出会いの場・ネットワークづくり”を標榜する「いとしまサイエンスキャラバン」の第2回イベントがあるというので出かけた。ユーザーサイエンス機構も、学術研究員の清水さんが企画にタッチしているイベントであ…

起業家セミナーに潜入

, 久しぶりに、ベンチャービジネスラボラトリー主催の起業家セミナーを“モグリ”として聴講した。企画・立案・運営がほぼ100パーセント、学生の手ですすめられているセミナーである。昨年のセミナーから五十嵐伸吾さんが担当教員として面倒をみておられるが、…

知性は極道であるべきだ!

今日は、九州大学ユーザーサイエンス機構において、公開シンポジウム「感性はデザインを生み、デザインは感性を育む。」を開催した。基調講演とパネル討論の二部構成である。基調講演は「デザイナーは喧嘩師であれ」「デザインの極道論」「デザインは言語道…

予備校だからこそ大学や高校の問題がよく見える

ある予備校のスタッフ部門で仕事をされているHさんと、いつもの田村さん(笑)を交え酒をのんだ。Hさんとは知りあって7〜8年になると思うけれど、のむのは初めてだ。 予備校の営業として、各地の高校をまわり、日々多くの生徒や先生と接しておられるだけ…

薮野祐三教授の還暦会に思う

, 当地では、選挙の際の解説でおなじみ、薮野祐三教授(政治学)が還暦を迎えられたということで、お祝いのパーティ会場である九大内のファカルティ・レストランへ。薮野さんとは、10年来のお付き合いである。私にとっては、たわいないジョークを交わしあえ…

保育園と大学が連携する時代

,きょう(21日)は夕方4時頃から、九州大学箱崎キャンパスの中心部ではでいくつかの露店がならび始め、非日常の祭りサウンドや太鼓の音色が研究室にもひたひたと伝わってきた。毎年、この時期恒例となっている「まつぼっくり保育園」の「ビールまつり」で…

「人を巻き込む力」が決め手となる時代

トンでもない暑さに辟易した一日が過ぎ、夜は「真・連携〜夏の陣」と題する集まりに出かけた。仕掛けたのは、九州経済産業局から昨年6月まで産学連携担当の助教授として九州大学工学研究院に出向されていた松田一也さんである。松田さんは現在、同局の企画部…

「気づき展」で気づいたこと

,5日(水)から11日(火)まで九州大学ユーザーサイエンス機構の女性職員全員による企画「第1回 気づき展」が九大大橋サテライトで開かれている。どんな“気づき”が展示されているか楽しみで、7日の会議の合間を見てサテライトに出かけた。 1枚のパネル…

絵本の不思議な力

,昨日、会期最終日ということもあり、芥屋からクルマで15分、九州大学伊都キャンパスの「絵本カーニバル in 伊都」に出かけた。久しぶりの伊都キャンパスは、コンビニや食堂ができ、新しい建物も箱崎から次の移転組を待つばかりの状態で、新キャンパスの整…

もう大学には期待しません

これも、しばらく鞄に入れて持ち歩き、二度三度と読み返した言葉 ─ 。もともとは中世ドイツの研究家でありながら、「世間」をキーワードにした日本文化論にも取り組まれてきた、阿部謹也さんの談話である。一橋大学や共立女子大学の学長も歴任されてきたお方…